「駅伝馬車」より 著者:アーヴィングワシントン
のは、きまつて氣の利いた、世話の行屆く人物であるのだが、とりわけその特色の見られるのは此のクリスマス季
節のことである。贈答品の交換が盛んであるため、頼まれる用事も夥しいのである。で、今ここで、恐らく旅の經....
「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
最後に述べた藝の見本に接することが出來た、と云ふのは、食事が片附けられて、香をつけた葡萄酒とかその他季
節向きの飮料が運ばれて來ると早速、マースター・サイモンに昔のクリスマスの歌を一つと所望されたのである。....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ってきた。讃美歌をまたはじめようとしたが、からからに乾いた舌が上顎《うわあご》にくっついてしまった。一
節も歌えなかった。この執拗《しつよう》な道連れが不機嫌におし黙っているのは、なにか不可解で、おそろしか....