「駅伝馬車」より 著者:アーヴィングワシントン
てはならぬ此の季節どき。 (一六八四年版『プア・ロビンの暦』) わたしが宿屋に着いて程なく、一臺の
郵便馬車が門口へ乘りつけて來た。一人の若い紳士が降りたのであるが、洋燈《ランプ》の光でちらと見た顏に見....
「隅田の春」より 著者:饗庭篁村
コナシありて、此子《このこ》なか/\話せるワエと、忽《たちま》ち詩箋《しせん》に龍蛇《りうだ》はしり、
郵便箱《いうびんばこ》に金玉《きんぎよく》の響《ひゞき》ある事《こと》になるとも、我《われ》また其夜《....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
たり。 懐しき父母の許より手紙届きたり。それは西風|槭樹《せきじゅ》を揺がすの候にして、予はまずその
郵書を手にするより父の手にて記されたる我が姓名の上に涙を落したり。書中には無事を問い、無事を知らせたる....