「墓」より 著者:秋田滋
神秘的な関係をあなたと結んでいるのです。そのひとの眼、愛情がそのなかで微笑《わら》っている、そのひとの
凉しい眼は、あなたにとっては宇宙よりも広く感じられ、世界の何ものよりもあなたの心を惹くように思われるの....
「三太郎の日記 第一」より 著者:阿部次郎
の蚊帳の古い錦繪に見る樣な青色や、打たての生蕎麥の樣なシヤリ/\した手觸りや、絽の蚊帳の輕い、滑かな、
凉しい視覺觸覺など、蚊帳其者の感じが既に夏らしく爽かな氣分を誘つて來る。更に之を人事と聯關させて來ると....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
海と空、空と海、昨日も今日も船は進んでゆきました。 こうして二十七日間つづきました。しかししまいには
凉《すず》しいいい日がつづきました。マルコは一人のおじいさんと仲よしになりました。それはロムバルディの....