「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ズボンを着て、青い靴下に、大きな靴をはき、仰山な白鑞《しろめ》の締め金をつけていた。元気はいいが、もう
萎《しな》びてしまった彼らの女房たちは、ひだのついた帽子をかぶり、胴の長いガウンを着て、手製の下衣をつ....
「芋粥」より 著者:芥川竜之介
か、それは誰も知つてゐない。が、余程以前から、同じやうな色の褪《さ》めた水干《すゐかん》に、同じやうな
萎々《なえなえ》した烏帽子《ゑぼし》をかけて、同じやうな役目を、飽きずに、毎日、繰返してゐる事だけは、....
「運」より 著者:芥川竜之介
も、悪気らしいものは、微塵《みじん》もない。着ているのは、麻《あさ》の帷子《かたびら》であろう。それに
萎《な》えた揉烏帽子《もみえぼし》をかけたのが、この頃評判の高い鳥羽僧正《とばそうじょう》の絵巻の中の....