「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
真中に大きなゆりの木が立って、巨人のように、あたりの木立の上にそびえ、一種の道標になっていた。その枝は
瘤《こぶ》だらけで、奇妙な形をしており、ふつうの木の幹ぐらい大きく、よじれて地面につくほど垂れさがり、....
「木曽義仲論」より 著者:芥川竜之介
一挙が平氏政府の命運を繋ぎたる一縷の糸を切断せしを知らざる也。彼が此破天荒の痛撃は、久しく平氏が頭上の
瘤視したる南都北嶺をして、遂に全く屏息し去るの止むを得ざるに至らしめたりと雖も、平氏は之が為に更に大な....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
そあいつらに、一泡吹かせてやったのですから。――それよりあなたこそ、御怪我はありませんか。」「うん、
瘤《こぶ》が一つ出来ただけだった。」 素戔嗚はこう云う一言に忌々《いまいま》しさを吐き出しながら、そ....