「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
るのか見せて頂戴なと言った。これにはファラデー閉口した。結局それは見せないで、別に歌を作って、前の考は
誤りなることを発見したからと言ってやった。これはその年(一八一九年)の十月十一日のことである。この頃か....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
米国のある大学者も活版職より出たり、必竟《ひっきょう》学問を字を習い書を読む上にのみ求めんとせしは我が
誤ちなりし、造化至妙の人世という活学校に入りて活字をなすべしと、弱りたる気を自ら皷舞して活発に働きしゆ....
「百万人のそして唯一人の文学」より 著者:青野季吉
人達は合点《がてん》してゐるらしい。驚くべきことである。戦前までは、どんな幼稚な文学青年にも、こんな錯
誤はみられなかつた。これも戦後現象の一つで、純小説と通俗小説の限界が曖昧になつてきたことの影響とみてい....