「古事記」より 著者:太安万侶
た》りて基を承けむことを知らしたまひき。然れども天の時いまだ臻《いた》らざりしかば、南の山に蝉のごとく
蛻《もぬ》け、人と事《こと》と共に給《た》りて、東の國に虎のごとく歩みたまひき。皇輿たちまちに駕して、....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
結果は知らず、ともかくも賑かいものであった。 これも群衆心理というのかも知れないが、少年から大人に蝉
蛻《せんぜい》し切らないわたしの幼い頭脳が、これらの改良論のために著るしい刺戟をうけたのは言うまでもな....