「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
人物はサイモン・ブレイスブリッジ氏の出沒する圈内には他にゐなかつた。近年は殆ど全く老主人の邸に寄寓して
執事のやうな役を勤め、わけて家長とは昔語りで馬を合せて氣に入られ、また時時に應じて昔の唄の一くさりを吹....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
はじめようとしたが、からからに乾いた舌が上顎《うわあご》にくっついてしまった。一節も歌えなかった。この
執拗《しつよう》な道連れが不機嫌におし黙っているのは、なにか不可解で、おそろしかった。間もなく、ぞっと....