「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
得るのみで、しかも大宰相たるは一時に一人のみしか存在を許さない。これに反して、科学者や哲学者や芸術家や
宗教家は、一時代に十人でも二十人でも存在するを得、また多く存在するほど文化は進む。ことに科学においては....
「拓本の話」より 著者:会津八一
味の骨董談のやうに聞えるかもしれぬが、それこそ心外千萬である。なるほど支那人が文字を大切にする態度には
宗教がかつた處もあつて、我々としては一々支那人の通りといふわけにも行くまいが、とにかく古人が文字で書い....
「南洲手抄言志録」より 著者:秋月種樹
《あやふ》からず。 〔評〕官軍江戸を伐《う》つ、關西諸侯兵を出して之に從ふ。是より先き尾藩《びはん》
宗家《そうけ》を援《たす》けんと欲する者ありて、私《ひそ》かに聲息《せいそく》を江戸に通《つう》ず。尾....