「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
弟になるには、いくらかの謝礼を出すのが習慣になっていた。が、今まで忠実に働いたからというので、これは免
除してもらった。 リボーの店は今日でも残っているが、行って見ると、入口の札に「ファラデーがおった」と....
「菊の根分をしながら」より 著者:会津八一
と、日当りをよくすること、水は毎日一回乃至数回与へなければならぬこと、秋になつて又肥料を追加し、雑草を
除くことなどと、まだ/\いろ/\の心得があるのにも拘らず、二三年の間は私はまるで之をやらなかつた。根分....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
別の意を表して墨画の蘭竹または詩など寄合書にしたる白金布の蝙蝠《こうもり》傘あるいは杖にしあるいは日を
除け、道々も道中の気遣いを故郷の恋しさと未来の大望とか悲しみ悦び憂いをかわるがわる胸中に往来したれば、....