「駅伝馬車」より 著者:アーヴィングワシントン
タン、鹽豚の片半身、などが天井からぶら下り、轉串機《くしまはし》は爐邊に絶え間なく音を立て、柱時計は一
隅に時を刻んでゐた。よく磨かれた樅材の食卓が臺所の一方に片寄せて置かれ、その上には冷肉の腿や、その他、....
「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
てゐた、幾人かのものは銘々に札をもつて骨牌《かるた》とりをする、他の幾人かは爐を圍んで話合ひ、廣間の一
隅に陣取つた若い一群は、もうすこしで大人に成ると云ふ年頃やまだうら若い蕾の年頃のがまざつて賑かな遊びに....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
えず変化しているが、その大きな急流もこの渓谷にはまったく気づかれずに流れてゆくのだ。そこは静かな水の片
隅のようなもので、急流と境を接しているのに、藁《わら》くずや泡が静かにたゆたっていたり、あるいは、波止....