「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ずれてよく光るのが路《みち》を横ぎって流れ、彼をおどろかした。なにかのはずみで、大きな馬鹿《ばか》な甲
虫《かぶとむし》がまごついて飛んできて彼にぶつかろうものなら、このあわれな男は魔女のまじないにうたれた....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
如く恍然として東西を弁ぜず、乱雑して人語を明らめがたし。我自ら我身を顧りみれば孑然《げつぜん》として小
虫の如く、車夫に罵《のの》しられ馬丁に叱られ右に避け左にかがまりて、ようやくに志す浅草三間町へたどり着....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
れて、一同は久作さんの山家で気勢を上げたそうである。飲む程に喋舌《しゃべ》る程に、熱を上げ、降りしきる
虫の声も眠る頃に及ンでやっと三人かたまり五人集って、三里の道を博多へと帰り始めたとお思い下さい。勿論そ....