「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
偉大な発見であった。 デビーもこの発見の記事を読んで、早速実験に取りかかり、電流の通れる針金に横に鉄
粉の附着することを確めた。 この時代は、ニュートンの引力説が全盛の時代であったから、電流が己《おの》....
「一片の石」より 著者:会津八一
は石に似て永く遺るべき素質であるのに、遺族友人と称へるものが集つて、火を点けて焼く。せつかくの骨までが
粉々に砕けてしまふ。それを拾ひ集めて、底深く地中に埋めて、その上にいかつい四角な石を立てる。御参りをす....
「支那の明器」より 著者:会津八一
は極く稀に玉製のものなどもあるが、たいていは土製ばかりである。土製と云つても瓦のやうに焼いて、上から胡
粉を塗つて、其上へ墨や絵の具で彩色したものもあるし、唐時代などになると三彩と云つて黄、褐、緑、或は藍色....