「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
腰をすえるのにひとかたならぬ苦労をし、一方に滑ったかと思えば、また一方に滑り、ときには、馬の背骨の高い
峰にごつごつあたり、そのはげしさに、彼はからだが裂けてしまうのではないかと思った。 木立が開けてきた....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
岳の重畳するを見渡せば、山はおのずから幾多の群をなし、各々の群にはそれぞれ優れた山峯あって、やや低き諸
峰に囲まるるを見る。非常なる高さに聳ゆるの力あるものは、必ずや他の崇高なるものを伴う。ファラデーの発見....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
に入りしが、既往将来の感慨に夢も結ばず。雁の声いとど憐なりし。峠を越え山を下り野にはいろいろの春の草、
峰にも尾にも咲きまじる桜、皆な愉快と悲痛と混じたる強き感じの種となりて胸につかえたる碓氷も過ぎ、中仙道....