「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しげみに飛びこんだ。先生は今や鞭《むち》と踵《かかと》と両方使って、年とったガンパウダーのやせほそった
脇腹《わきばら》を滅多打ちにした。馬は、鼻息もあらあらしく、真一文字に走りだした。ところが、橋のまぎわ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
ると、彼はその人たちにお辞儀をした。そして浄めのお水を差しだすと、その男は年をとったほうの婦人の腕を小
脇にかかえるようにした。 (この男はあの若い女の許嫁なのだな) 彼はそう思った。 しかし彼には、こ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の襷《たすき》をかけた。差料《さしりょう》は長谷部則長《はせべのりなが》の刀に来国俊《らいくにとし》の
脇差《わきざ》しであった。喜三郎も羽織は着なかったが、肌《はだ》には着込みを纏《まと》っていた。二人は....