「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ルト老人はもう一方の隅で夕方のパイプをくゆらしながら、木でつくった小さな戦士が両手に剣をもって、納屋の
尖塔《せんとう》のいただきで、勇敢に風と戦っているさまを見ているのだった。そのあいだに、イカバッドはあ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
誇をひそめて、眼を細くし乍ら、長いことにおいては又久作さんと負けず劣らずの馬面で共に有名な、チョビ髭の
尖った頤との一対の対面は世にも見事であったろう。その馬面に突きつけられた雑誌が、此れまでサンザ首をひね....
「木曽義仲論」より 著者:芥川竜之介
仰いで長駆、安賊を鏖殺したる、当年の意気豈悉消沈し去らむ哉。革命の激流一度動かば、先平氏政府に向つて三
尖の長箭を飛ばさむと欲するもの、源氏を措いて又何人かある。是平氏政府自身が恒に戒心したる所にあらずや。....