「一片の石」より 著者:会津八一
自分の一生の業績を石碑に刻んで、二基同じものを作らせて、一つを同じ※山の上に立て、今一つをば漢江の深い
淵に沈めさせた。万世の後に、如何なる天変地異が起つて、よしんば山上の一碑が蒼海の底に隠れるやうになつて....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
を持つの風船に乗って旅しつつ廻るのと、児戯に類する事を学ばんや。東京に出でばかかる事はあるまじ。龍は深
淵にあらねば潜れず、東京へ出て我が才識を研《と》ぎ世を驚かすほどの大功業を建てるか、天下第一の大学者と....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
言わずに「三太」を懐《ふところ》に入れたまま、「か」の字川の「き」の字橋へ行き、青あおと澱《よど》んだ
淵《ふち》の中へ烏猫を抛《ほう》りこんでしまいました。それから、――それから先は誇張かも知れません。が....