「南洲手抄言志録」より 著者:秋月種樹
》を援《たす》けんと欲する者ありて、私《ひそ》かに聲息《せいそく》を江戸に通《つう》ず。尾《び》公之を
患《うれ》へ、田中|不二麿《ふじまろ》、丹羽淳太郎等と議して、大義|親《しん》を滅《ほろぼ》すの令を下....
「あの頃の自分の事」より 著者:芥川竜之介
たのは、この活力に満ちた病的傾向を指摘したものだらうと思ふ。が、如何に活力に溢れてゐても、脂肪過多症の
患者が存在し得る限り、やはり氏のそれは病的傾向に相違ない。)さうして此の耽美主義に慊《あきた》らなかつ....
「案頭の書」より 著者:芥川竜之介
ける。兵右衛門《へいゑもん》がかたにはかゝることゝは露しらず、本妻と下女《げぢよ》が修羅《しゆら》の苦
患《くげん》をたすけんと御出家《ごしゆつけ》がたの金儲《かねまう》けとなりけるとなり。」 この話は珍....