「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
と私たち友人にも見当のつけようがありませんでした。「ところがその中に私はある官辺の用向きで、しばらく
韓国《かんこく》京城《けいじょう》へ赴任《ふにん》する事になりました。すると向うへ落ち着いてから、まだ....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
に沈んでしまった。……… これは朝鮮に伝えられる小西行長《こにしゆきなが》の最期である。行長は勿論征
韓の役《えき》の陣中には命を落さなかった。しかし歴史を粉飾《ふんしょく》するのは必ずしも朝鮮ばかりでは....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かんたん》の歩みを学ばないうちに寿陵の歩みを忘れてしまひ、蛇行匍匐《だかうほふく》して帰郷したと云ふ「
韓非子《かんぴし》」中の青年だつた。今日の僕は誰の目にも「寿陵余子」であるのに違ひなかつた。しかしまだ....