「俊寛」より 著者:芥川竜之介
その跡《あと》へ並びに西風大明神《にしかぜだいみょうじん》、黒潮権現《くろしおごんげん》も守らせ給え、
謹上再拝《きんじょうさいはい》とつけてやった。」「悪い御冗談《ごじょうだん》をなさいます。」 わた....
「大正十二年九月一日の大震に際して」より 著者:芥川竜之介
のですが)けれども僕は「落つる涙は」と云ふ気がしたきり、実際は涙を落さずにすみました。その外《ほか》不
謹慎の言葉かも知れませんが、ちよいともの珍しかつたことも事実であります。 「落つる涙は」と云ふ気のした....