「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
自身が研究を始めることになって見ると、デビーの為めに手伝いする部分と、自分自身のために研究する部分との
区別がつきにくくなり、これがため後には行き違いを生じたり、妬みを受けたりした。しかし初めの間はまだ左様....
「菊の根分をしながら」より 著者:会津八一
く増加して来るのは免れ難い傾向である。試みに田舎の少年と都会の少年とを比較すると、其間にももう斯うした
区別が認められる。世の中が複雑になつて、文明の設備を利用することが多くなれば、自ら人間の性質が変化して....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
気強くなりて、密《ひそ》かに我腕を我と握りて打笑《うちえ》みたり。この頃の考えには学者政治家などという
区別の考えはなく、豪傑英雄という字のみ予が胸にはありしなり。さりければなおさらに学問を励み、新たに来る....