「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
る以外の者には興味無之ものに御座候。以上。 エム、ファラデー 四七 質問 時々は手紙で質問し、返事を
乞うた人もある。この中で面白いのは、ある囚人のよこした手紙である。 「貴下のなされし科学上の大発見を学....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
独学したれど、はしる馬の如き出京の志し弱き手綱に繋ぐべきにあらず。十七の春なりし。心を決して父と伯父に
乞いもし許されずは出奔せん覚悟を様子にそれと悟りてか、左まで思わば出京せよと許可を得たり。 穂垂の息....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
かたき》の行方《ゆくえ》が略《ほぼ》わかった事は、一言《ひとこと》も甚太夫には話さなかった。甚太夫は袖
乞《そでご》いに出る合い間を見ては、求馬の看病にも心を尽した。ところがある日|葺屋町《ふきやちょう》の....