「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
つみを調べた。彼の財産は、シャツ二枚半、襟巻き二本、毛糸の靴下が一、二足、コールテンの古半ズボン一着、
銹《さ》びたかみそり一|挺《ちょう》、あちこち折りこんだ讃美歌の本一冊、それから、こわれた調子笛が一つ....
「渋民村より」より 著者:石川啄木
彼等の注目を迎へむとする。洋涛万里《やうたうばんり》を破るの大艦と雖《いへ》ども、停滞動く事なくむば汚
銹腐蝕《をしうふしよく》を免かれ難く、進路一度梶を誤らば遂に岩角《がんかく》の水泡に帰せむのみ。況《い....
「科学の不思議」より 著者:伊藤野枝
は、廓大鏡が要る。それは非常に鋭くて骨を切る事が出来る程だ。それをみんな集める事が出来れば必要な時には
銹器《おろしき》のやうな風に使へるだらう。蝶はその仕事を初める時には、唾で繭の此処と思ふ処を湿して、そ....