「菊の根分をしながら」より 著者:会津八一
昨日が所謂彼岸の中日でした。吾々のやうに田舎に住むものの生活が、これから始まるといふ時です。私も東京の市中を離れた此の武
蔵野の畑の最中に住んで居るから、今日は庭の隅に片寄せてある菊の鉢を取り出して、この秋を楽しむ為に菊の根....
「支那の明器」より 著者:会津八一
図録』といふ図録を作つた。其頃から世界の学者や鑑賞家の注意を惹いて、今では世界の何処の博物館にも沢山に
蔵されて居り、欧米人の手で編輯された図録も沢山に出て居り、従つて研究も広く行はれて居る。日本でも東京帝....
「隅田の春」より 著者:饗庭篁村
は学問も少しは心がけしと見え、狂歌《きやうか》俳句《はいく》も左《さ》のみ手づゝにはあらず、我《わ》が
蔵《ざう》する菊塢《きくう》の手紙には、梅《うめ》一枝《いつし》画《ゑが》きて其上《そのうへ》に園《そ....