「一片の石」より 著者:会津八一
作で、これに触れてゐるものはもとより多い。しかし大中九年に李景遜といふものが、別にまた一基の堕涙の碑を
営んで、羊※のために※山に立てたといはれてゐる。が、明の于奕正の編んだ碑目には、もはやその名が見えない....
「百万人のそして唯一人の文学」より 著者:青野季吉
知遇に感じたのだ。ところが現代の新聞では、こと新聞小説にかんする限り、もはや主筆も編輯長も存在しない。
営業部長によつて象徴される非個人的な計算があるばかりである。計算器の求めに応じた選択があるばかりだ。現....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
あるのだ。昔は人身御供《ひとみごくう》ということをして、この要求を満たしていた。だが、今では社会生活を
営む必要上、われわれは殺人を犯罪としている。そして、殺人者を犯罪人として罰している。しかし、われわれ人....