「駅伝馬車」より 著者:アーヴィングワシントン
に上の兄さんが乘ることになつた。 いよいよ彼等は動きだした。一人は小馬に乘り、犬がその前を跳んだり、
吠えたりしながら行くと、他の二人はジョンの兩手に喰ひついて、兩方から同時に話しかけ、老僕が口を利けない....
「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
者は門番の大きな鐘を鳴した、鐘の音は靜かな凍てついた空氣の中でりんりんと響き渡り、之に應じて遠くで犬の
吠えたてる聲がした。犬たちがこの邸宅を護つてゐるのと見える。一人の老媼が直に門口に現れた。月の光がけざ....
「墓」より 著者:秋田滋
っている小さなほったて小屋に寐起《ねお》きをしている墓番は、台所のなかへ入れておいた飼犬がけたたましく
吠えだしたので、その声に夢を破られた。 すぐに寐床《ねどこ》を降りていってみると、どうやら小屋のまわ....