「僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
追いかけました。夜のことだからそこいらは気味の悪いほど暗いのだけれども、帽子だけははっきりとしていて、
徽章《きしょう》までちゃんと見えていました。それだのに帽子はどうしてもつかまりません。始めの中《うち》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、またファラオの足でなくて膝に接吻してもいいという光栄を享楽していた。そしてこの大きな栄誉を担う人々の
徽章として豹の毛皮(今ならヘルメリンの毛皮に当る)をまとうことを許されていたのである。 これらの学者....
「即興詩人」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ろの子女の裙屐《くんげき》に、狹き巷の往來はむづかしき程になりぬ。神使の丘の巓《いたゞき》には、法皇の
徽章、聖母《マドンナ》の肖像を染めたる旗閃き動けり。ピエトロの辻には樂人の群あり。道の傍には露肆《ほし....