「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
馳走祝うて、 風もあらしも寄せつけまいぞ……云々」 晩食のお蔭で誰も彼も陽氣になつてゐた、で、老
竪琴師が召使部屋から呼びだされて來た、彼は一晩中そこで絃をぶるんぶるん鳴し續けてゐたのであつた。この男....
「南洲手抄言志録」より 著者:秋月種樹
就《つ》いて以て情實を討《たづ》ね出だすことを要すべし。 一九 博聞強記、聰明横也。精義入神、聰明
竪也。 〔譯〕博聞強記《はくぶんきやうき》は、聰明《そうめい》の横《よこ》なり。精義《せいぎ》神に入....
「あばばばば」より 著者:芥川竜之介
い眇《すがめ》の男が一人、つまらなさうに佇《たたず》んでゐる。それが彼の顔を見ると、算盤《そろばん》を
竪《たて》に構へたまま、にこりともせずに返事をした。「これをお持ちなさい。生憎《あいにく》マツチを切....