「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
で、その物腰は正眞正銘の獨身老人であつた。鼻の形は鸚鵡の嘴のやうで、顏には微かに天然痘の痕があり、秋の
霜にあつた木の葉のやうに、いつも乾いて赭みを帶びてゐた。その眼は敏捷で活々として居り、その底から覗いて....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
金色の衣をつけ、豊穣《ほうじょう》な実りを思わせるのだった。森は渋い茶色と黄色につつまれ、優美な木々は
霜にうたれて、ちらほらと輝かしいオレンジ色や、紫色や、また真紅にそまっていた。鴨《かも》は列をつくって....
「一片の石」より 著者:会津八一
もよるが、少し古いところは、作られた数に較べると、千に一つにも当らない。つまり、石といへども、千年の風
霜に曝露されて、平気でゐるものではない。それに野火や山火事が崩壊を早めることもある。いかに立派な墓や石....