「南洲手抄言志録」より 著者:秋月種樹
り。人或は病なくして犬を牽《ひ》き兎を逐《お》ひ、自ら南洲を學ぶと謂ふ、疎《そ》なり。 一一 雲煙
聚於不得已。風雨洩於不得已。雷霆震於不得已。斯可以觀至誠之作用。 〔譯〕雲煙《うんえん》は已《や》む....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
と云う事は、愉快ではないかも知れません。が、わたしも思いのほか、盗みばかりしてもいないのです。いつぞや
聚楽《じゅらく》の御殿《ごてん》へ召された呂宋助左衛門《るそんすけざえもん》の手代《てだい》の一人も、....
「即興詩人」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
りき。風少しく動くと覺ゆるときは、蠅|蚋《ぶよ》なんど群がり來りて人の肌を刺せり。水牛の背にも、昆蟲|
聚《あつま》りて寸膚を止めねば、時々怒りて自らテヱエルの黄なる流に躍り入り、身を水底に滾《まろが》して....