「クリスマス・イーヴ」より 著者:アーヴィングワシントン
後見されてゐる、花も恥ぢらふ十七の少女であつた。その宵のうちにわたしの氣づいたことであるが、幾度となく
羞ぢらひ勝ちに見交はした瞳からして、二人の間に優しい思ひが芽ぐみつつあるのではないかと思はれた。たしか....
「南洲手抄言志録」より 著者:秋月種樹
。立脚《りつきやく》俗情に墜《お》ちざるは、介《かい》なり。 五〇 惻隱之心偏、民或有溺愛殞身者。
羞惡之心偏、民或有自經溝涜者。辭讓之心偏、民或有奔亡風狂者。是非之心偏、民或有兄弟鬩牆父子相訟者。凡情....
「あばばばば」より 著者:芥川竜之介
。保吉はおやと思ひながら、勘定台の前へ歩み寄つた。「朝日を二つくれ給へ。」「はい。」 女の返事は
羞《はづ》かしさうである。のみならず出したのも朝日ではない。二つとも箱の裏側に旭日旗《きよくじつき》を....